Oberlin life 〜アメリカ大学留学記〜

アメリカ、オハイオ州にあるオーバリン大学の1年生です。人口8000人の小さな街での大学生活について綴っています。

留学生でいること

こんにちは!

 

令和時代が始まりましたね。未だにパソコンの予測変換が時代に追いついていなくて、打つのに苦労しています。そして、平成生まれの私的には、これからは自分の歳で元号の年を計算できず、不便です、、、

 

 

それはそうと、タイトルにもある通り、最近は、大学の中で「留学生」や「外国人」でいることについて、考えさせられる出来事がいくつかありました。

 

タイミングよく、大学の校内新聞にも留学生へのサポートに関する記事が2つ載りました。

oberlinreview.org

oberlinreview.org

 

 

なのでこの記事では私の経験について書いていきたいと思います。ちなみにここに出てくるストーリーは全て私の実体験ですが、これは個人の見解が入っているということ、そして色々あっても私はオーバリンが好きだということは念頭に置いておいて欲しいと思います。

 

まず、秋学期。大学に来て、最初の2ヶ月くらいは、いつも同じ寮の1年生何人かでつるんでいました。時間があれば誰かの部屋で集まり、食堂で一緒に食べ、週末は映画を見て。

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歩いて少しの公園?森?みたいなところ探検に行ったりもしました。

 

でも寮が同じという以外共通点が全くなかったこのグループ、段々とみんな自分のクラスやクラブで友達を作り、忙しくなり、会わなくなります。私はInternational Student Organization (ISO)という、留学生クラブでかなり精力的に活動していました。

 

そんな頃からでしょうか。グループの1人に割と突っかかることを言われるようになりました。

 

「いつも留学生と一緒にいるよね」「アメリカのこと全然わかってないよね」「もっとアメリカに順応するべきじゃないかな」

 

本人に悪気があったのかはわかりません。でもその後色々あって、この子とはあまり話さなくなりました。当然ながら留学生の私たちは外国人ですし、アメリカの学生の中には今まで外国人と会ったことのない子だっているでしょう。でもなんかな〜と思ったのは事実です。

 

そして、春学期。今学期は仕事と授業で色々とありました。

 

仕事は、ツアーガイド。このお仕事、私しか留学生が今いないんですね。でもみんな優しくて楽しく仕事しているのですが、たまに戸惑うこともあります。

 

例えばツアー中、キャンパスツアーに来た主に保護者の方々に、留学生として、オーバリンの多様性についてどう思うかと言った質問は多く出ます。この、留学生として、というところが鍵で、多分興味本位で聞いて来ているのかなという感じがすることもあります。自分の経験から答えるようにはしていますが、こういう質問って難しいですね。

 

あとたまにあるのが、オーバリンの冬って何度くらいまで下がるの?とか、キャンパスの端から端の距離は?と言った、質問です。アメリカって、世界の多くの国々とは違う単位を使っているため、頭の中でパッと単位換算できず、うまく答えられないことがあります。そういう形で留学生っていうのが向こうに伝わると少し気まずかったり、、、難しいですね。

 

そして、授業。今学期何度か記事にもした、教育学の授業です。元々、教育に興味のあった私は、この授業、凄く楽しみにしていました。

 

今までも教育について語ってきたけど、アカデミックな視点で学べるということにかなり興奮していました。しかしこのクラス、留学生もアジア系もゼロ、そして途中からはアメリカの教育システムについての内容になり、かなりつらいものになりました。(まだ終わってないので現在進行形です)

 

みんなにとっては当たり前なコンセプトやシステムを学ぶところから始まるため、たったの15ページのリーディングに3時間かけたり。まず基礎的な情報について調べてからリーディングをし、更に日本ではどのような制度があるのか調べてまとめるところまでやっているため、人一倍時間がかかります。でも、時間をかけたからといってみんなよりできるわけではなく、むしろクラス内の発言はかなり少ないです。クラスにはぶっちゃけリーディングをやってこない人もいるようです。でもみんなはアメリカの教育システムを経験してきているため、自分の経験から意見を言えてしまうんですね。

 

また、教授は元公立校の音楽教師のため、アメリカの公立校推しという立場から授業をします。日米の公教育には違う点が非常に多く、日本ではこうなんだ、といった話をすると、私はそんなの耐えられないわと言われたり…アメリカのシステムがなかなか理解できず、教授に質問しに行ったら、その次の授業で、Ryoが授業でやってる内容が全くわからないって聞きにきたのとクラス全体に話されたり…凄く評判の良い教授で、この授業を個人的に楽しみにしていた私としては落ち込むことも残念ながら多いクラスとなりました。

 

でも、これは見方を変えればチャンスだと思っています。この授業を受けなければ、私はアメリカの教育を「自由」とか「多様」みたいな、一般化されたイメージでしか見ることができなかったと思います。この授業を通して、きちんとアメリカの制度を学び、同時に自分で日本の制度についても調べたお陰で、どちらも良い点・悪い点があり、また、教育というのは各国の国民性や歴史、政治等、様々な要素に影響を受けるということをアカデミックな視点から学ぶことができました。今はこれをどうするかまでは考えられていないですが、将来に絶対に生かしたいなと思う授業です。

 

と、つらつらと書きましたが、結論としては、留学生として、外国人としてアメリカの大学に行くことは簡単ではありません。母国の大学に行っていたら絶対に経験しなかったような苦労だってあります。でもそれで留学したことを後悔しているかと聞かれたら答えは100パーセント、Noです。色々な苦労をして、壁に真っ向からぶつかっていくことで、得られるものって絶対にあると思います。もちろん、つらさを我慢すべきだとは思いませんが、ある程度はぶつかってみる、逃げないというのは大事だなと思います。

 

ってこんなこと書けるのも何かあったらすぐ話を聞いてくれて、一緒に泣いて笑ってくれる友達や教授との出会いがあったから。周りの人たちへの感謝を忘れずに、私はこれからも物事に真正面から向き合いたいと思います。